第319章

痩せぎすの男が名簿に名前を書いた途端、後に続くように申し込みが相次いだ。

羽澤亜都は、呆然とするしかない。

丹羽光世の、あまりにも軽い二言三言。それだけで、どうして人がここまで転ぶのか理解できなかった。

こいつらだって、別に頭が空っぽってわけじゃないだろうに。

「あんたら全員、正気じゃねえ。地煞と暗夜は水と油だろ。暗夜に入るってのは、羊が虎の檻に自分から飛び込むようなもんだ。頭に水でも入ったのか? 丹羽光世は騙してるんだぞ。引きずり込んで、順番に始末するつもりだ」

羽澤亜都の言葉に、空気が一気に重くなる。

言っていることは正論だ。勢いで手を挙げたものの、後ろ盾も保証もないのなら、...

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